生命保険の解約返戻金とは?受け取る際の注意点も解説
2024.07.22
年齢を重ねると家族が増えるなどして、ライフスタイルは刻々と変化します。
ご自身が加入している生命保険が現状に合っているのか、折に触れて見直したいものです。
そこでもし、解約を検討となったら、気になるのが“解約返戻金”です。
本記事では、生命保険の解約時に受け取れる、解約返戻金の概要をお伝えします。
これから生命保険に加入しようとしている方、あるいは保険の見直しを検討されている方は最後までご覧ください。
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目次
解約返戻金とは
解約返戻金(かいやくへんれいきん)とは、生命保険を途中解約した際、保険会社から払い戻されるお金のことです。
契約期間中に支払った保険料の一部が積み立てられ、その積立金が解約時に支払われます。
ただし、すべての生命保険で解約返戻金が受け取れるわけではありません。
生命保険は、その仕組みに応じて“貯蓄型”と“掛け捨て型”の2つに大別できます。
そのうち、解約返戻金を受け取れるのは、貯蓄型の保険のみです。
貯蓄型保険は、保障と貯蓄が同時にできるのが特徴です。
貯蓄型保険の保険商品の代表例として、次の4つが挙げられます。
代表的な貯蓄型保険
- 終身保険
- 学資保険
- 年金保険
- 養老保険
一方、掛け捨て型保険は、期間中に保障事案が起きない限り、支払った保険料が掛け捨てとなるため、貯蓄性がなく、解約返戻金を受け取ることはできません。
解約返戻金の計算方法
生命保険を解約するにあたって、気になるのは「いくら解約返戻金が受け取れるのか」という点ではないでしょうか。
解約返戻金の額を算出するには、“返戻率”を知っておく必要があります。
返戻率とは、払込保険料の累計額に対して、受け取れる解約返戻金の割合を示した数値です。
“返戻率=解約返戻金÷払込保険料の累計額×100”で求められます。
もし返戻率が100%であった場合は、払込保険料と同額の解約返戻金が戻ってくるわけです。
契約している保険商品にもよりますが、保険の契約期間が長いほど、返戻率が高くなるのが一般的です。
多くの場合、払込期間中に解約すると、それまで支払った保険料より少ない金額しか戻ってきません。
特に、契約からすぐ解約してしまうと、解約返戻金を受け取れたとしてもごくわずかなので、注意が必要です。
返戻率は保険会社や保険商品によって設定が異なるため、調べるなら契約書類を見るか、保険会社に問い合わせてみてください。
解約返戻金の受け取り方
解約返戻金を受け取るには、まず生命保険の解約手続きを行う必要があります。
生命保険会社や保険代理店に連絡し、解約書類を送ってもらいましょう。
手元に届いた書類に必要事項を記入し、保険会社に返送します。
一週間程度で手続きが完了し、指定口座に解約返戻金が振り込まれます。
解約返戻金の種類
ひと口に解約返戻金とは言っても、その仕組みに応じて、いくつかの種類に分類されます。
ここからは、従来型・低解約返戻金型・無解約返戻金型と、3つの解約返戻金のタイプ別に特徴を紹介します。
従来型
従来型は、保険料の払込額が増えるにつれて、解約返戻金の金額も増えていくタイプです。
終身保険や養老保険に用いられる解約返戻金の仕組みが、これに該当します。
保険料の払込期間終了時に返戻金の額が大きく増えることはなく、緩やかに増額していくのが特徴です。
返戻率が高く、保険商品によっては、保険料の払込期間が終わる頃に支払った保険料と解約返戻金が同額程度になります。
ただし、このあと紹介する2つのタイプより、月々支払う保険料が割高に設定されています。
低解約返戻金型
低解約返戻金型は、保険料の払込期間中に契約を解除すると、解約返戻金の金額が通常より低くなるタイプの保険です。
一般的に、返戻率が払込保険料の累計額の70%程度にとどまります。
解約返戻金が安く抑えられるぶん、月々支払う保険料も安くなるのがメリットです。
また、保険料の払込期間が満了を迎えた時点で返戻率が上がり、受け取れる解約返戻金の額が払込保険料の累計額より高くなります。
無解約返戻金型
無解約返戻金型は、解約返戻金が受け取れないか、受け取れたとしても、ごくわずかなタイプの保険を指します。
解約返戻金が受け取れないぶん、月々支払う保険料は安く抑えられるのが特徴です。
先ほど紹介した、定期保険や医療保険などの掛け捨て型保険が、これに該当します。
解約返戻金を受け取る際の注意点
「解約返戻金が受け取れるなら、いつ生命保険を解約してもよいのだろう」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、そう簡単な話ではありません。
ここでは、解約返戻金を受け取るために、保険を解約する際の注意点をお伝えします。
注意点①元本割れのリスクがある
貯蓄型保険を契約して間もなく解約したとしても、解約返戻金自体は支払われます。
しかし、前述の通り、早期解約した場合は返戻率が低いため、受け取れる金額はごくわずかです。
低解約返戻金型のように、保険料の払込満了後に支払った以上の解約返戻金を受け取れるケースもありますが、本来は目減りする、つまり元本割れになることが普通です。
個人年金保険などで、解約による元本割れを避けたい場合は、継続や払い済み、休止にするという手もあるので、保険会社に相談してみてください。
貯蓄型保険を解約するのは、その時点でどの程度の解約返戻金が受け取れるかを確認してからにしましょう。
注意点②税金がかかる場合がある
受け取った解約返戻金が、これまで支払った保険料の累計額より多くなった場合、その差額に対して税金がかかります。
受け取り方によって、課税される税金の種類が異なるので、この点は把握しておきましょう。
契約者自身が解約返戻金を“一時金”として受け取る場合は、一時所得と見なされ、所得税の対象になります。
なお、一時所得には50万円の特別控除があります。
ですから、解約返戻金を含む一時所得の総額から支払った保険料を差し引いた額が、50万円以下なら所得税はかかりません。
これが、解約返戻金を年金として受け取る場合は“雑所得”とみなされて所得税がかかり、保険料を払い込んだ方と、解約返戻金を受け取る方が別の場合は“贈与税”に変わります。
解約返戻金を受け取る際は、それがどの税金が課させるのか、いくらかかるのかを、あらかじめ調べておく必要があります。
注意点③同じ条件で再加入できない可能性がある
貯蓄型保険を解約すれば、解約返戻金を受け取れるかもしれませんが、今後、同じ条件の保険に加入できない可能性があります。
というのも、生命保険に再加入する際は、その時点の被保険者の健康状態や年齢がチェックされるからです。
持病や既往歴があれば、それだけ加入時の審査は厳しくなりますし、新たな疾病が発見されたらなおさらのこと、場合によっては、生命保険の加入自体が難しくなるでしょう。
また、申込時の年齢が上がるにともない、比例して月々支払う保険料は高くなります。
当然ながら、最初の契約時より年齢は上がっているため、毎月の負担額は大きくなります。
生命保険は一度解約してしまうと、同じ条件での再加入は困難になるため、保険の見直しは慎重に行いたいところです。
解約返戻金と満期保険金の違い
貯蓄型保険を途中解約することなく、満期を迎えた際は、“満期保険金”が受け取れます。
解約返戻金と満期保険金は、混同されることがあるため、その違いを明確にしておきましょう。
満期保険金とは、保険期間が満了した時点で、被保険者が生存していた場合に受け取れる保険金のことです。
解約返戻金と同じく、支払った保険料の一部が積み立てられ、満期を迎えたタイミングで払い戻されます。
ただし、終身保険のように、保険期間に定めのない貯蓄型保険の場合は、満期保険金を受け取ることはできません。
解約返戻金は“保険を途中解約した際に受け取れるお金”、満期保険金は“保険が満期を迎えた際に受け取れるお金”と認識しておきましょう。
解約返戻金は、貯蓄型保険を解約した際に受け取れるお金のこと
今回は、解約返戻金の概要を説明しました。
解約返戻金は、終身保険や学資保険といった貯蓄型保険を、途中解約した際に受け取れるお金のことです。
支払った保険料の一部が積み立てられ、解約手続き完了後に契約者が指定した口座に振り込まれます。
保険商品の建付けや契約期間によって受け取れる金額は異なるので、生命保険の解約を検討する際は、事前に確認しておきましょう。
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