子どもに医療保険は必要?医療保険のメリットと選び方を解説
2024.02.27
お子さんの将来が楽しみな一方で、怪我や病気をしないかという心配も尽きませんよね。
その不安に備えるための選択肢として、子どもの医療保険がありますが、加入する必要があるのか疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで本記事では、医療保険に加入するメリットを、選び方とともに解説します。
愛する我が子の「もしも」の場合にきちんと備えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
医療保険とは
医療保険は、怪我や病気のときに負担する医療費を軽減してくれる保険です。
医療保険には、「公的医療保険」と「民間の医療保険」の2種類があります。
公的医療保険は、全国民に加入が義務付けられているもので、医療費の自己負担割合を1~3割に軽減できる点が主な特徴です。
対して、民間の医療保険は、入院や通院、手術した際に、公的医療保険や自治体の医療助成制度ではカバーできない部分を補填するものです。
子どもは医療保険に加入すべき?
結論から申し上げますと、子どもが医療保険に加入すべきかどうかは、ご家庭の考え方によって異なります。
とはいえ巷では、「必要ない」「加入しておくと安心!」など両者の意見があって悩んでしまいますよね。
近年、全国の自治体による子どもの医療費助成制度は充実しているため、必ずしも医療保険に加入する必要はありません。
その一方で、加入を選ぶご家庭が多いのも事実です。
世間の子育て世帯が、どのように子どもを医療保険に加入させるか否かを決めているのかは、気になるものです。
そこで、子どもに医療保険が必要ないと言われる理由のほか、加入のメリットについても詳しく解説しますので、ご自身の家庭にとって最適の選択を見つけましょう。
子どもに医療保険が必要ないと言われる3つの理由
子どもに医療保険が必要ないと言われるのは、なぜなのでしょうか?
ここでは、その3つの理由を紹介します。
理由①自治体の医療費助成制度が充実しているため
子どもが医療保険に加入しなくてもよいと言われる理由の一つは、自治体の充実した医療費助成制度によって、子育て世帯の負担が小さいことです。
厚生労働省の調査によると、すべての都道府県および市区町村が、乳幼児等に係る医療費の援助を実施していることがわかっています。
対象となる子どもの年齢や助成金額、助成内容、所得制限の有無などは自治体ごとに異なりますが、医療費がほとんどかからないケースも少なくありません。
ぜひ一度、お住まいの自治体の医療費助成制度の範囲や内容について調べ、どのような助成を受けられるのかを確認しましょう。
理由②子どもの入院率が低いため
子どもの入院率が、ほかの世代に比べて低いことも理由として挙げられます。
厚生労働省の患者調査による「年齢別の患者数」を、国勢調査による「年齢別人口」で割り、その世代の入院率を計算すると、1~19歳までの入院患者の割合は1%未満となります。
0歳児のみ1%を超えるものの、そのほか子ども世代の1%未満という数字は、65歳以上の高齢者の入院率が4%を超えることを考えると低いといえるでしょう。
また、入院日数もほかの世代と比べて短いため、そのぶん入院費もあまりかからないケースがほとんどです。
参照元:厚生労働省「令和2年(2020)患者調査の概況」
参照元:国勢調査「令和2年国勢調査 人口等基本集計」
理由③共済制度に加入するケースが多いため
子どもの医療保険の代わりとして、幼稚園や学校などの教育機関を通して、共済制度に加入する方が多いというのも理由の一つです。
共済制度に加入すると、子どもが幼稚園や学校で怪我をした際に給付金を受け取ることができます。
共済掛金は教育機関と保護者で負担するもので、比較的安価な傾向にあります。
ただし、共済制度によっては、幼稚園や学校と関係のない場所での怪我や病気は、保障の対象外となる場合があるので注意が必要です。
子どもの医療保険への加入意向に関する実態
ここまでご紹介したように、子どもに医療保険は必要ないと言われる一方で、医療保険の加入を考える方が多くいらっしゃるのもまた事実です。
生命保険文化センターが実施した調査によると、子どものために加入意向がある保険について、「怪我や病気の治療や入院に備えるもの」と答えた方が最多で、58.1%となります。
実に6割近くの方が、子どもに医療保険が必要と考えているのです。
自治体の充実した医療費助成制度や、教育機関の共済制度があるのにもかかわらず、なぜ子どもを医療保険に加入させたいとお考えの方が多いのでしょうか?
その理由を、子どもが医療保険に加入するメリットからひも解いていきましょう。
参照元:公益財団法人生命保険文化センター「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」
子どもが医療保険に加入する3つのメリット
ここからは、子どもが医療保険に加入する3つのメリットを紹介します。
加入のメリットを知り、ご自身の家庭に必要かどうか、判断する際の材料にしてください。
メリット①公的医療保険で対応できない部分を補える
子どもが医療保険に加入する最大のメリットは、公的医療保険ではカバーできない費用を補填できる点です。
公的医療保険だけでは、入院時の差額ベッド代や食費、先進医療の費用などのように、自費で負担しなければならない部分が出てきます。
さらに、子どもの入院に付き添いが必要な場合は、保護者が寝泊まりするための簡易ベッド代や食費もご自身で支払わなければなりません。
特に子どもが、がんをはじめとする大病に罹ってしまった場合は、医療費が高くなるとともに自己負担額も大きくなります。
このようにときに、公的医療保険では対応できない部分を手厚くサポートするのが民間による子どもの医療保険です。
医療保険に加入することで、万が一の心配を和らげてくれます。
メリット②経済的負担を軽減できる
子どもが医療保険に加入すると、病気になった子どもの看病で収入が激減したときに、経済的な負担が軽減されるのもメリットの一つです。
所得の計算は、前年度の収入をもとに行われます。
子どもの看病が必要になり、保護者の収入が激減した場合でも、前年度の収入が所得制限額を上回るときは、自治体によっては医療費助成制度の補助対象外となってしまいます。
このように、自治体による医療助成制度から抜け落ちてしまうケースがあるため、子どもの医療保険に加入しておくと安心です。
メリット③将来加入できないリスクを防げる
子どものうちに医療保険に加入しておくことで、大人になってから健康診断で異常が見つかり、保険に加入できなくなってしまうリスクも減らせます。
医療保険を契約するときに、既往症や持病の有無について確認されるのが一般的です。
もし、加入時の健康状態に問題があった場合、保険自体に加入できない、もしくは特別条件を加えられることがあります。
そのようなリスクに備えるためにも、子どもが健康なうちに加入するとよいでしょう。
子どもの医療保険を選ぶ際の4つのポイント
ここまでの解説によって、「子どもを医療保険に加入させようかな」と思われた方も多いのではないでしょうか?
しかし、いざ子どもの医療保険に加入しようと思っても、どのように選べばいいのかよくわからないかもしれません。
ここでは、子どもの医療保険を選ぶ際に押さえておきたい4つのポイントを紹介しますので、ご家庭に合った保険探しの参考にしてみてください。
ポイント①保障期間で選ぶ
選定時には、医療保険に加入することで保障を得られる期間を確認しましょう。
保障期間を選ぶ際は、子どもが自立するまでの保障を得たいのか、それとも一生涯の保障を得たいのかで選択肢が変わります。
子どもが自立するまでの保障を考える場合は、期間の決まった医療保険のほかに、学資保険の医療特約や、親の生命保険に家族特約を付帯する方法もあります。
子どもの一生涯にわたる保障を考えるなら、一般的な終身タイプの医療保険を選択することになるでしょう。
ポイント②保障金額で選ぶ
子どもが入院する、あるいは手術を受ける際に、受け取ることになる保障金額で、医療保険を選ぶこともできます。
一般的に、保障金額を高く設定すると、支払う保険料も高くなります。
保障金額を設定する際の一つの指標は、入院時に自費で支払わなければならない「差額ベッド代」です。
中央社会保険医療協議会の資料によれば、差額ベッド代の平均額は、1人部屋から4人部屋までの全平均で1日あたり6,620円です。
自治体の医療費助成を受けられることを考えると、入院1日あたりに受け取る保険金は5,000円程度が目安になります。
ほかには、自治体の医療費助成制度が年齢制限の規定で終了した後を考慮して、より高い保障金額を設定するのも一つの手です。
参照元:中央社会保険医療協議会(第548回、令和5年7月5日)「主な選定療養に係る報告状況」
ポイント③先進医療特約で選ぶ
先進医療を受けるときの保障の有無で、子どもの医療保険を選ぶのも一案です。
先進医療とは、特定の大学病院で研究・開発された新しい治療方法や手術のうち、ある程度の実績を積み、厚生労働省に認められた高度な医療技術のことです。
公的医療保険の対象とするかを評価する段階にある治療や手術であり、医療にかかる技術料は全額自己負担となります。
その際の治療費は、多額になることもあるため、先進医療を受ける場合の出費に備えたい方は、先進医療特約のついた医療保険を選ぶとよいかもしれません。
ポイント④優先順位で選ぶ
子どもの医療保険に対して保障を求めるのか、もしくは貯蓄性を求めるのかといった優先順位を決めることも忘れてはなりません。
医療保険では、保険期間を満了しても満期保険金が受け取れない、いわゆる「掛け捨て型」が主流です。
一方で、怪我や病気をせずに給付金を受け取らなくても、将来にまとまったお金がもらえる「貯蓄型医療保険」も選択肢としてあります。
一見すると、貯蓄型医療保険のほうがお得なように思えますが、支払保険料が高めに設定されています。
ご家庭の方針と照らし合わせて、子どもの医療保険に「安い保険料」、あるいは「貯蓄性」を求めるのか、優先順位を決めて選びましょう。
子どもの医療保険に入るベストなタイミング
子どもが医療保険に加入するタイミングは、なるべく早いほうが望ましいです。
それは、基本的に若いうちに加入したほうが、支払う保険料が安く済むうえ、その後の怪我や病気に備えやすくなるからです。
また、医療保険の加入の前に子どもが大病を患った場合、過去の病歴によって保険加入を断られてしまう可能性も考えられます。
そのため、できるだけ早いうちに医療保険に加入することをおすすめします。
0歳から加入できる保険商品もありますので、医療保険に加入することを決めている場合はすぐに加入するとよいでしょう。
なお、自治体の子どもの医療費助成金制度が終了するときも、加入を検討するタイミングの一つです。
医療保険のほかに子どもが加入できる3種類の保険
医療保険は、子どもの怪我や病気の際に役立つ保険であるとご説明しました。
しかし、子どもの健やかな成長を願うと、教育資金の準備や物損事故等の他者間トラブルなど、備えたい心配事は尽きません。
そこで、医療保険のほかに加入できる、子ども向けの保険を3つ紹介しますので、ご家庭に合う保険を選ぶ際の参考にしてみてください。
①学資保険
学資保険は、教育資金の準備を目的とした保険です。
保険料を支払うことで教育資金を積み立てていき、子どもの入学や進学のタイミングに合わせて、祝い金や満期返戻金を受け取れます。
途中で解約しない限り、支払保険料総額よりも受取保険料総額が多くなるため、貯蓄性が高く、教育資金の準備手段として人気があります。
また、親に万が一のことが起きたときも、「保険料の払込免除」という保障機能があり、保険料を支払わずに祝い金や満期保険金を受け取れる点も魅力です。
関連記事:学資保険はいらない?必要・不要な人の特徴と選び方のポイントを解説
②傷害保険
傷害保険は、日常生活のなかで起こるさまざまな怪我に備える保険です。
偶然の事故による怪我の入院や、通院した場合に保険金が支払われます。
子どもが活発に動き回れるようになり、怪我の可能性が高くなった時期に加入を考えるケースが多くあります。
あくまで、怪我が対象の保険であるため、病気になった場合には保障されません。
③個人賠償責任保険
個人賠償責任保険は、子どもが人や物に損害を与えたときに役立つ保険です。
自転車事故やボール遊びなど、日常生活のなかで人や物に危害を加えてしまい、損害賠償責任を負った際に補償が受けられます。
特に、自転車事故は、大人よりも好奇心旺盛な子どもに多い傾向があるため、子どもが自転車に乗る機会が増えたら、個人賠償責任保険に加入しておくと安心です。
また、個人賠償責任保険に加入するほかに、賠償責任補償のついている傷害保険や、火災保険に特約をつけて備える方法もあります。
ご家族で話し合い、子どもの医療保険に加入するかを決めましょう
今回は、子どもの医療保険に関する疑問にお答えするとともに、加入するメリットについて解説しました。
近年、子どもの医療費は、自治体による手厚い医療制度によって、家庭の負担は少なくなっています。
そのような現状でも、子どもを医療保険に加入させたいと考える方が多いのは、公的な部分ではカバーできない面を補い、大人になってから加入できないリスクも防げるからです。
将来起こるかもしれない子どもの「もしも」に備えたい方は、加入を検討してみましょう。
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