結婚に際して生命保険を見直すべき理由とメリットを解説
2024.12.27

結婚は新たな人生のスタートですが、夫婦で過ごす時間が増えるにつれて「自分に何かあったら、残された相手はどうなるのだろう?」と感じることもあるかもしれません。
その不安を払拭するためにも、結婚は保険を見直す絶好のタイミングです。
本記事では、結婚を機に生命保険を見直すべき理由と、それによって得られるメリットを解説します。
万が一の事態に備えて、大切なパートナーと平穏な日々を送りたい方は、ぜひご覧ください。
目次
結婚のタイミングで生命保険を見直すべき理由
結婚は人生の重要な転機であり、新たに家族としての責任が生まれます。
そのタイミングで生命保険を見直すことは、将来のリスクに備えるために非常に大切です。
まずは、結婚を機に生命保険の契約内容を見直すべき理由を2つの点で解説します。
死亡のリスクに備えるため
生命保険の性質上、契約内容を見直す最大の目的は、死亡リスクに備えることです。
結婚後、夫婦はともに生計を共にするパートナーとなります。
万が一、配偶者が死亡した場合、残された家族は生活費に対する負担が大きくなるため、それをカバーするための備えが必要です。
特に、家計の大部分を担っている方が亡くなると、生活費や葬儀費用、ローンの返済などをまかなうことが困難になります。
このような万が一の事態に対応するには、死亡保険への加入が有効です。
これらの保険では、被保険者が亡くなったあとに生活が困難にならないよう、残された家族に対して金銭的な支援が提供されます。
病気や怪我のリスクに備えるため
結婚後は家族で一緒に生活することになるため、病気や怪我に関するリスクも重要な問題となるでしょう。
病気や事故で長期間の入院や治療が必要となれば、医療費が高額になり、支出が膨らむことが考えられます。
さらに、長期の療養や入院で仕事ができなくなった場合、収入の減少が家計に大きな影響を与えることもあります。
これに備えるには、医療保険や就業不能保険への加入が効果的です。
医療保険で治療費をカバーし、就業不能保険で収入減少を補填することで、経済的な負担を軽減できます。
老後のリスクに備えるため
生命保険では、老後のリスクにも備えられます。
老後は一般的に収入が減少し、医療や介護にかかる費用が増える傾向にあります。
公的年金だけでは生活を支えることが難しい場合があるため、個人で十分な老後資金を準備しなければなりません。
老後のリスクに備えるうえで有効なのが、介護保険や個人年金保険などです。
介護保険では公的保険でカバーできない自己負担分を補い、個人年金保険では公的年金に上乗せするかたちで、契約時に定めた年金を受け取ることが可能です。
また、がん保険や認知症保険といった、特定の疾病に備える保険も存在します。
将来の不安に応じて、安心した老後を送るために加入を検討しましょう。
結婚を機に生命保険を見直すメリット
結婚という節目に生命保険を見直すことで、さまざまなメリットが得られることをご存じでしょうか。
ここでは、結婚を機に生命保険を見直す3つのメリットを解説します。
メリット①夫婦間での保険の重複を防げる
生命保険を見直すと、似た内容の保険に重複して加入することを防げます。
生命保険は独身であっても加入できるものですから、結婚したときに夫婦それぞれが保険に加入していることは珍しくありません。
そのこと自体は問題ありませんが、二人が加入している保険の保障内容が重複している場合、保険料を必要以上に支払っている可能性があります。
保険料を親が支払っていた保険や、職場の団体保険などに、自身では気づいていない保障内容が含まれているケースもみられます。
保障内容の重複を避けることで保険料の節約につながれば、効率的な家計管理が実現できるでしょう。
メリット②将来についての価値観を知れる
保険を見直す過程は、夫婦が将来についてじっくり話し合う良い機会です。
備える必要があるリスクはなんなのか、将来的にどのような生活を送りたいのかといった価値観を共有することで、二人の考えをすり合わせられます。
たとえば、子どもが生まれたときに必要な保障内容や、家計に残しておきたい貯蓄など、目標を設定して具体的な計画を立てることができます。
このような対話は、結婚生活をスタートするうえで、お互いの信頼関係を深めるためにも非常に有意義です。
メリット③受取人を変更できる
生命保険を見直せば、万が一のときに保険金を受け取る相手を変更できます。
結婚前に自身が加入した生命保険の受取人は、両親や兄弟姉妹になっていることが一般的です。
しかし、結婚後は万が一の際にパートナーが保険金を受け取れるように、受取人を配偶者に変更する方も少なくありません。
この手続きを怠ると、いざというときに保険金が配偶者に渡らず、生活の支えを失うリスクが生じます。
受取人変更の手続きは、保険会社への届け出や書類の提出が必要となる場合が多いため、結婚後は早めに確認しておきましょう。
結婚を機に変更が必要となる可能性のある生命保険の項目
結婚を機に生命保険を見直す意義は、将来のリスクに備えることや、メリットを得ることだけではありません。
生命保険の項目によっては、このタイミングで見直さなければ、不利益を被ってしまう場合があるのです。
ここからは、変更が必要なおそれがある6つの項目を解説します。
名義
結婚により改姓する場合、保険契約の名義も新しい姓に変更する手続きが必要です。
名義を旧姓のままにしていると、保険金の請求や生命保険料控除が煩雑になります。
たとえば、税金の申告時に生命保険料控除証明書を提出する際、名義が旧姓の場合は、改姓を証明する書類が追加で必要となる場合があります。
今後の手続きをスムーズに進めるためにも、早めに名義変更を行いましょう。
契約者
独身時代に親が契約者となっていた保険がある場合、結婚を機に契約者を自身に変更することを検討してもよいかもしれません。
契約者は保険料を支払う責任があるため、結婚後に自立して保険料を支払う場合は、自身が契約者となるのが適切です。
ただし、契約者変更には被保険者の同意が必要となるので、手続きを進める際は保険会社に確認しておきましょう。
受取人
契約者とあわせて、受取人も見直してみてください。
独身時代に受取人を親や兄弟姉妹として加入していた生命保険は、結婚後に配偶者に変更するのが一般的です。
受取人の変更を怠ると、万が一の際に保険金が配偶者に渡らない可能性があり、想定していた保障が機能しなくなることが考えられます。
受取人は容易に変更できる場合が多いため、結婚後早めに済ませるのがおすすめです。
指定代理請求人
見落としがちな項目としては、指定代理請求人が挙げられます。
指定代理請求人とは、被保険者が意思表示できない場合に代わって、保険金や給付金を請求できる人物のことです。
独身時代は親を指定しているケースが多いですが、結婚後は配偶者に変更することで、いざというときに迅速な対応が可能となります。
また、これまで指定代理請求人を設定していなかった場合は、この機会に設定しておくとよいでしょう。
住所
結婚と同時に引っ越した場合は、登録している住所も変更しなければなりません。
古い住所のまま変更しないでおくと、保険会社からの重要な書類が手元に届かないリスクがあります。
郵便局で転送手続きをしたとしても、有効期間は1年間のみなので、保険会社への届け出を早めに行い、万が一に備えておくことが重要です。
引き落としの情報
保険料を銀行口座やクレジットカードから引き落としている場合、改姓や結婚後の口座変更に伴い、引き落とし情報を更新する必要があります。
名義が旧姓のままだと、保険料の支払期日に引き落としができず、保険契約が失効してしまうかもしれません。
また、結婚後に新しい口座やクレジットカードを使用する場合も、保険会社に連絡して速やかに手続きを進めましょう。
生命保険の変更手続きの流れ
結婚を機に生命保険の契約内容を見直したあとは、必要な変更手続きを進めましょう。
生命保険の変更手続きの具体的な流れは、以下の通りです。
【生命保険の変更手続きの流れ】
- 保険証券と契約内容の確認
- 保険会社への連絡と必要書類の取り寄せ
- 書類の記入と必要書類の添付
- 書類の提出
- 保険会社による確認
まずは、現在加入している保険の契約内容を把握するために、保険証券を手元に用意し、証券番号や契約の詳細を確認してください。
次に保険会社に連絡をとり、変更手続きに必要な書類を取り寄せます。
連絡方法は、コールセンターへの電話やオンライン申請が一般的ですが、担当者がいる場合は直接依頼することも可能です。
変更内容によっては、公的書類(住民票、戸籍謄本、運転免許証など)のコピーが必要なケースがあるため、保険会社の指示に従って書類を準備してください。
必要書類がそろったら、保険会社から送付された所定の用紙に必要事項を記入します。
書類の提出方法は、郵送が一般的です。
保険会社が書類を確認し、変更手続きが完了すると通知が届きます。
一連の手続きには基本的に費用はかかりませんが、公的書類の発行手数料などは自己負担となる場合があります。
手続きは保険会社や契約内容によって異なる部分があるので、早めの対応で結婚後の新生活を安心してスタートできる環境を整えましょう。
結婚を機に生命保険を見直すことで、将来のリスクに適切に備えられる
本記事では、結婚に際して生命保険を見直すべき理由や、それによって得られるメリットを解説しました。
将来のリスクに適切に備えるためにも、生命保険の契約内容は定期的に見直すことがおすすめです。
特に結婚は、人生をともに過ごす相手が増える大切なタイミングですから、夫婦でお互いの保険を確認し、保障内容や保険金の受取人の変更を検討するとよいでしょう。
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